不定詞の教え方ガイド中学英語・中2
3用法の分類より先に、1つの会話の中で3つ全部使わせる
不定詞は「3用法の名前を言えるのに使えない」が典型的なつまずきです。用法の分類は教師の整理用の地図であって、生徒のゴールは会話や文章の中で3つの働きを自然に使うこと。went to bought(toのあとが原形に戻らない)とenjoy to play(toを入れてはいけない動詞)という2大事故の直し方とあわせてまとめました。
不定詞でつまずく3つのポイントと直し方
つまずき1: toのあとが原形に戻らない
× I went to the store to bought milk.
なぜ起きる? 文全体が過去の話なので、動詞を全部過去形にそろえようとする自然な力が働きます。「toのあとはいつでも・だれでも原形」が原理として入っていません。
直し方 wants to play(三単現でも原形)とwent to buy(過去でも原形)を並べて「toの向こうは時間も人称も届かない」と教えます。診療所形式でなぜ間違いかを言語化させると強く残ります。
つまずき2: enjoyやfinishにtoを付ける
× I enjoy to play tennis.
なぜ起きる? 「〜すること=to」と一般化した結果です。動名詞としか組まない動詞があることは、明示的に出会わせないと気づけません。
直し方 不定詞の単元の練習にenjoy(ingが正解)を混ぜておき、「toが好きな動詞とingが好きな動詞がいる」という予告をしてから動名詞の単元で回収します。2単元をまたぐ伏線設計が効きます。
つまずき3: 用法の分類が目的化する
× (「これは副詞的用法」と言えるのに英文が書けない)
なぜ起きる? 用法名の判定問題ばかり解くと、分類はできても産出につながりません。
直し方 分類は「働き」の言葉(〜すること・〜するための・〜するために)に置き換え、職場体験の相談や夢のスピーチなど、3つの働きが自然に共存する場面で使わせます。
不定詞の授業の一本道(導入→定着→応用)
1つの文法は1時間では身につきません。意味に出会う導入、形を固めて使う定着、自分のことを語る応用——この一本道を、そのまま使える教材つきでたどれます。
1. 導入——意味と場面に出会わせる
want to(したい)の1本から入るのが安全です。まず「したいことが言える」快感を作り、そこからto不定詞の世界(するための・するために)を広げます。
2. 定着——形を固め、使って身につける
ドリルは職場体験の希望調査の対話を軸に、enjoy(動名詞が正解)を混在。1つの会話の中で3用法すべてに触れる設計です。
3. 応用——自分のことを語るタスクへ
将来の夢スピーチへ。なりたいもの(want to be)→そのためにしていること(目的のto)→今ほしいもの(something to 〜)の3文構成が、3用法の産出をそのまま作ります。
定期テストでどう測るか
テストではホームステイの提案や夢の紹介の場面で、toのあとの形と働きの使い分けを問います。中2・2学期の定期テスト(比較との統合)が実例です。
不定詞の指導でよくある質問
3用法はどの順序で教えますか?
多くの教科書は名詞的(want to)→副詞的(目的)→形容詞的(something to drink)の順です。順序より大事なのは、新しい用法が出るたびに前の用法と1つの場面で共存させること。分けて教えて分けたまま、が一番使えなくなります。
It is ... to 〜やtell 人 to 〜はいつ扱いますか?
中3(または中2の終盤)の発展です。基本3用法が場面で使える状態になってから積むのが安全で、当サイトでは中3・2学期のテスト範囲(不定詞の発展)として扱っています。
「〜するために」はso thatやfor 〜ingとの違いを聞かれます。
中学ではto+原形が基本形で、for 〜ingは「道具・用途の説明(a knife for cutting bread)」に寄ると1行で区別しておけば十分です。so thatは高校の守備範囲と割り切って構いません。