ALTに来てもらっていますが、発音のモデルを言ってもらったり、教科書を読んでもらったりと、録音の代わりのような使い方になりがちです。生徒とALTが直接やりとりする場面が少なく、もったいないと感じます。ALTをもっと生かすには、どうすればいいでしょうか。(中1担当)
ALTを「録音機」にしない。生徒が本物のやりとりをする相手として配置する
ALTが生かせないのは、日本人教師でもできることを任せているからです。発音のモデルや本文の音読は、音声教材でも代わりがききます。ALTにしかできないのは、生徒の英語に本物の反応を返すこと、異文化の生きた窓になることです。ALTを、教材の代役ではなく「英語が通じる相手」として授業に配置し直すと、生徒にとってのALTの価値が変わります。生きた反応こそが、ALTの持ち味です。
対策1: ALTにしかできない役割を渡す
音声教材で代替できる仕事ではなく、人でなければできない役割を任せます。
- 生徒の発話に、予定調和でない本物の反応を返してもらう
- 出身国の文化・習慣を、生徒の質問に答える形で語ってもらう
- インタビューやスピーチの、本物の聞き手・相手になってもらう
「本物の相手に伝わった」という体験は、ALTがいてこそ生まれます。
対策2: 生徒がALTと直接話す場面を、毎回作る
全体の前で一人が話すだけでは、交流は生まれません。話す機会を分散させます。
- ALTが机間を回り、一人ひとり・小集団と短くやりとりする
- 全体でなく、ペアやグループを相手に話してもらう
- 「ALTに一言でも英語で話す」を、毎時間の目標にする
対策3: 台本で縛りすぎず、アドリブの余地を残す
細かく決めすぎると、ALTの持ち味が消えます。
- ねらいと流れは共有し、やりとりの中身はALTに委ねる
- 「ここは自由に生徒と話して」という枠を作る
- ALTの発想や提案を、授業に取り入れる
ALTは、生きた反応を返せる相手
ALTが生かせないのを時間や英語力のせいにせず、役割の与え方を見直してみてください。人にしかできない役割を渡し、直接話す場面を毎回作り、台本で縛りすぎない。この3つで、録音代わりだったALTが、生徒にとっての「英語が通じる相手」に変わります。ALTの持ち味は、教材にはない本物の反応です。その持ち味が出る場面を、授業に用意することが出発点です。